暮らしに彩りを添えて
こんにちは、デンマークＩＮＮ深大寺介護科六坊と申します、宜しくお願い致します。
厳しかった夏の日差しも秋風と共に和らいで来ました、敬老会も無事に終わり次の行事11月に作品展が開催致します。入居者・職員共々作品の完成に向け取り組んでいます。
そんな中、パーキンソン病の方で只今作品作りに傾倒している、入居者様Ｏ様をご紹介いたします。
通常車椅子を使用、室内では伝い歩きをしています、日中は体調も良く部屋の片づけをしたり、洗濯をしたりと自立している面が多く見られますが、夕方近くになると頭痛や腹痛を訴え排便があるもトイレに座り込みその時間が長くなるにつれ体が大きく揺れ幾度となく滑落を繰り返しています、幸い大きな怪我には至りませんがこんな状態が毎日のように続いて居ました。主治医も原因つかめず内服薬を調整していますが、一時的には良くなるも続かず何度か同じ症状の繰り返し、辛いもう死にたいなどと口走ることもありました。
そんな入居者Ｏ様も何か夢中になる時、外出したときなどは穏やかに過ごされる時もある為、そんなメンタル的に抱えている不安とストレスを少しでも気を紛らし改善に向かうことができればと、以前から手先が器用で責任感も強い方なので、難しすぎず易しすぎない手軽にできる事、入居者Ｏ様ご自身が中心となって頂くため、折り紙でちぎり絵の制作を進めて頂きました。
ショートスティで来られた利用者様とも意気が合い仲間が加わったことで談笑しながらも時間を忘れるほど制作を楽しんで頂いてます。
「食事が終わったら始めるから用意しておいてとか、今日は疲れたから何時に終わりましょう」とご自身の体調に合わせ無理なく制作を進めています。原因の見えない腹痛も軽減しつつあり、何よりも滑落することが無くなりました。
自分が中心になることで責任感をもち作品の完成に向けて、目標と自信を持ち楽しみながら彩りのある充実した日々を送って頂く為に、今後も見守っていきたいと思います。ちぎり絵に選んだ作品は『葛飾北斎 凱風快晴』色彩豊かな「赤富士」の絵は皆の視線を釘付けにして目を焼き尽くす事でしょう。
職員一同、完成をとても楽しみにしています。