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デンマークINNでの暮らし
府中

両親の介護を通じて思うこと

こんにちは。デンマークINN府中、ケアマネージャーの郡司です。
一時は涼しくなった今年の夏も束の間、残暑厳しくひときわ身に染みる毎日ですがあと僅かと信じ、のりきっていきましょう。
今日は、日頃感じていること、その想いを少しお話させて頂きたいと思います。

 私事となりますが、最近の私の休日は、認知症の両親の顔を見に行くこと!
現在、両親は訪問介護やデイサービスを利用して、何とかかんとか、夫婦で在宅生活を維持しています。
とは言え・・・
 ある日のこと、「12時半頃行くから待っていてね」と電話を入れて30分後に訪問したところ玄関は鍵がかかっておらず、家中探すも不在。家族皆に連絡するも、誰も行方は知らず。その内帰って来るはずと、家の中を片付けながら30分,40分、1時間が経過。
警察に電話する?!等、不安は募るばかり。気温35℃の猛暑の中、地域の文化センター、コンビニ、散歩コースの墓地と探すも見つからず。
2時間半が経過した頃、二人が頭のてっぺんから足先まで湯気を立てて、髪を振り乱し帰宅。
聞くと、電車に乗って新宿まで何かの用事があり出かけた、と答えるも所持金80円。購入品なし。詳細不明。おまけに疲れ切って不機嫌。
無駄とわかっているのに質問攻めにしてしまう私に「いつも私ばっかりが怒られて、私だって怒りたいよ。」と切り返され・・・アー反省。
 また、別の日のこと、訪問すると寝室にエアコンも入れず紙パンツ1枚他全裸で全身に新聞紙を巻いて、その上に押入れの奥から引っ張り出した毛布をかけ臥床中。汗で新聞紙が体中に貼りついてなかなか剥がせず、慌てて紙パンツを交換しようとする私に「いいから!自分でやるから!」と拒否され・・・アーッまた反省・・・
 また、とある日、父の病院受診時、留守番は可哀そうかと連れて行った母が、「私はなんで診てもらえないのか?指先がこんなに痛いのになぜ私の薬はないのか?」とアカギレの指先を突き出して立腹、説明説得しようとするも全く納得せず不機嫌になるばかり。段々に説得する声が大きく威圧的な態度になり、薬局のお姉さんに怪訝そうな目で見られ・・・アーまたまた反省・・・
 介護のプロである筈なのに家族の事となると反省することばかり。
相手の怒りや苛立ちに同調すると余計にその感情を助長してしまうこと。
動じてはいけないこと。
感情に振り回されることなく意識していつものように接すること。
不機嫌なのは、本人にとってはうまく説明できないどうしようもない苛立ちであること。解決しようとしなくてもそっとして聞いているだけで良いこと。
理論的にはわかっているのに親族だとできなくなる。
この先そう遠くはない日に在宅生活が叶わなくなり、どこかの施設にお願いする時が来るかもしれないと思っています。その時私にできることはお世話になる施設のスタッフの方々と信頼関係を築き、いろいろな話をすることでしょうか。

在宅生活が叶わずデンマークINN府中で暮らされている入居者様を誠心誠意支援させて頂くことはもちろんの事ですが、そのご家族様の気持ちにも寄り添える施設でありたいと思い止みません。ご家族の方々も仕事、家族構成、住居地、体調、精神状態、様々な環境の中で生活していらっしゃいます。入居者の皆様、ご家族の皆様と色々お話をし、悩みや、相談等をお伺いして、入居されている大切な(ご両親、祖父母、叔父、叔母、兄弟)方々のために、いつ、何時でも共に寄り添う心を持ち続けていたいと思っております。