調布
開設10年になります
デンマークINN調布、看護師の松本です。
早いもので私も入職して、この春で七年目になります。
入居者様も歳を重ね、住み慣れた施設で最期をと、希望されるご家族様も多くいらっしゃいます。施設で看取りを始めて6年になります。その間に16人の方を見送って参りました。特に印象に残った事例をお話ししたいと思います。
例1:ご家族様は経口摂取が出来なくなったら「何もせず自然に任せてください」と希望されました。最期の一週間は昼夜ご家族様が傍らで過ごされました。ご家族は歌ったり、音楽を流したり、話しかけられたりされながら過し、ゆったりとした空気の中、皆様に見送られて旅立たれました。
例2:ご家族様は経口摂取が出来なくなったら「水分だけでも点滴で入れて欲しい」と希望されました。常日頃から必ずお昼は食事介助に来られるご家族で、何とか希望に添うようにできればと、訪問医師と検討の上、皮下点滴を提案させていただきました。19日間、皮下点滴を行い静かに逝かれました。今ではお別れには必要な時間だったのだと思います。
両事例ともにご家族様からは感謝のお言葉をいただきました。
一口に看取りと言っても、スタッフによって考え方捉え方にも違いがあり、またご家族様の考えも様々です。課題はまだまだありますが、それも看護師の役割だと考えております。これからもその人にとって何が最良なのかを考えケアしていきたいと思います。